テニスインストラクターよりテニスコーチになりたい

コーチング
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最近読み終えた本です。

実在した人物らしく、勝ち負けや技術を教えるだけでなく、子供達が人生を生きていくうえで大切なことを教えてくれる、またダメだった自分達を変えてくれたコーチのお話です。

なかでも印象に残ったのは、

 
特権におぼれる人間はろくでなしだ。そういう人間は、お金の力でどうにかなることばかりにかまけて、立場上必要なことをないがしろにする。いつだってリゾート気分。親の金でスキーをやって、人生なんて楽勝だと思い込む。困難にぶつかったら、お金で誰か雇って対処させればいい。汗水たらす価値があるものなどこの世に存在しないと考える。しかし、僕の目の前には、汗水たらして取り組むべき対象が立ちはだかっていた。野球だ。もっと具体的にいえば、コーチだ。コーチは全身全霊を僕に注ぎ込み、その代わり僕が試合に全力を注ぎ込むことを求めていた。大声で僕をなじりたいなら、そうするだけの権利がコーチにはある

あのコーチはもはや“人間”というより“理念”に近い

コーチにとって、成功とは途中過程でしかない。コーチ自身が送っている人生、そ して選手に送らせようとしている人生にはトロフィーより大切なものがある。もっ と大きな目標、すなわち野球に打ち込む“心”だ

人生にはあきらめるための安易な言い訳がいくらでも転がっている。そのすべてに 打ち勝って、自分の道を切り開いて進む姿勢が大切

子供の自尊心の扱い方が難しくなってきた。今時の子供は、生まれたときからプラ イドを尊重されている。だんだんにプライドを培っていくわけじゃない。だから叱 られたりすると、とんでもない侮辱を受けたと憤慨する。自分のためを思って叱っ てくれたんだ、といふうには頭が回らない

一人前になるとは、逆境に置かれたとき、逃げ出したくなる本能と戦うことだ

大事なことは、人生に真正面からのぞんだときに必ずぶつかる、二つの大きな敵― 不安と失敗―にどう立ち向かうか。人間は心の弱さを完全になくすことはできない し、どんな人間も自分の短所を抱え続けて生きなければいけない。二つの難敵には 絶対勝てない。だから、賞賛に値するかどうかは、どれだけ立派に戦ったかにかか っている

スポーツの良いところは、自分の可能性を見出せることだ。素晴らしい可能性に気 づくことができる。ただしその前に、全力を尽くす必要がある

というくだりの部分で、これを読んで「自分にはこれだけのことを言えるバックボーンがあるのか」と考えてしまいました。

やはりコーチはいい意味でも悪い意味でも選手のお手本になる。

また、読んでいてふと、ボブ・ブレット(松岡修三さんの修三チャレンジに来ていたコーチ。ちょっと前までデビスカップの日本代表の監督もされていました)さんの言葉を思い出しました。

「チャンピオンとは自分の持ってる力を全て出し切った選手のことだ。その結果が1位であろうと100位であろうと関係ない」

・・・もっともっともっとチャレンジして経験して失敗しなければ、と僕の心に火を点けてくれた本でした。

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