テニスのダブルス戦術を学べる本5選|目的・レベル別に元コーチが選ぶ

テニスのダブルス戦術本とラケット、コート図のイラスト ダブルス
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ダブルスの試合で負けたあと、技術不足よりも悔しく感じるのが、

「どこに立てばよかったのか」「あの場面で、どこへ打てばよかったのか分からない」

という負け方ではないでしょうか。

ダブルスは、強いショットを打てる人が必ず勝つ競技ではありません。ポジショニング、配球、陣形、パートナーとの連携を理解すると、今ある技術のままでもポイントの取り方が変わります。

ただし、テニスの戦術本はそれぞれ重点が違います。総合的な戦い方を学ぶ本もあれば、ポジショニングやペアの連携に絞った本もあります。合わない本を選ぶと、内容がよくても実戦で使いにくいものです。

そこで今回は、出版社の公式情報と目次を確認したうえで、ダブルスを学べる5冊を目的別に整理しました。テニス指導歴25年の視点から、「どんな人に合うか」「買う前に知っておきたい点」まで率直に紹介します。

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先に結論|迷ったら『テニス ダブルス全戦略ガイド』

最初の1冊として迷ったら、杉山貴子さんの『テニス ダブルス全戦略ガイド』が選びやすいです。

市民大会や草トーナメントに出る一般プレーヤーを想定し、サーブ、リターン、配球、男女別の戦い方、相手タイプ別の攻略、練習法まで広く扱っています。

一方、悩みがはっきりしているなら、次のように選ぶほうが近道です。

  • 全体像から学びたい:『テニス ダブルス全戦略ガイド』
  • 新しい戦術と練習法を知りたい:『テニスダブルス 神レッスン』
  • 自分の守備範囲と立ち位置が分からない:『DVD付き テニス・ダブルス勝つためのポジショニング』
  • 草トーで今すぐ使える動きを増やしたい:『テニスダブルス 勝てるポジショニング・決まるショット』
  • 配球と2人の連携を学びたい:『配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス』

テニスのダブルス戦術本5冊を比較

本 向いている人 主なテーマ 形式
テニス ダブルス全戦略ガイド 初中級〜中級 総合戦術・草トー 紙・電子
テニスダブルス 神レッスン 初中級〜中上級 戦術・ショット・ドリル 紙・電子
DVD付き テニス・ダブルス勝つためのポジショニング 中級 テリトリー・立ち位置 紙・DVD
テニスダブルス 勝てるポジショニング・決まるショット 初中級〜中級 陣形・実戦ショット 紙・電子・DVD
配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス 初級〜中級 配球・ペアの連携 紙・電子・DVD
価格・在庫・電子版の配信状況は変わることがあります。DVDは紙の本だけに付属する場合があります。

1. 総合力で選ぶ|『テニス ダブルス全戦略ガイド』

  • 著者:杉山貴子
  • 出版社:実業之日本社
  • 発売:2018年5月
  • 208ページ

この本の強みは、アマチュアの試合で本当に起こることを中心に組み立てられている点です。

速いサーブや強烈なストロークに頼るのではなく、アングルショットでスペースを作る、相手に打たせたいコースを意識させる、緩いボールでタイミングを外す、といった「頭を使った勝ち方」が豊富に紹介されています。

男子・女子ダブルス、左利きへの対策、ハードヒッターや粘る相手への対応まで扱っているため、特定の陣形だけでなく、試合全体の考え方を整理したい人に向いています。

向いている人

  • ダブルス戦術を最初から体系的に学びたい
  • 市民大会や草トーナメントで勝ちたい
  • パワーより配球や駆け引きを生かしたい

買う前に知っておきたい点

ショットの細かなフォーム解説が中心の本ではありません。打ち方そのものより、「そのショットをいつ、どこへ使うか」を学びたい人向けです。


『テニス ダブルス全戦略ガイド』の書誌情報を出版社公式ページで確認する

2. 新しい内容と練習法で選ぶ|『テニスダブルス 神レッスン』

  • 著者:ともやん、MJ
  • 出版社:KADOKAWA
  • 発売:2023年12月
  • 176ページ

今回紹介する中では最も新しく、戦術とポジショニングだけでなく、必要なショット、ワンランク上の戦術、練習ドリルまでまとめた1冊です。

クロスショット、ボレーのコントロール、相手フォアハンドへの対策など、戦術を実行するためのショットまでつなげて考えられるのが特徴です。

戦術だけを読んでも、実際にそのコースへ打てなければ試合では使えません。その意味で、「考え方は分かったが、ポイントの形を作れない」という人に合います。

向いている人

  • 比較的新しいダブルス戦術を学びたい
  • 戦術とショット練習をセットで考えたい
  • 初中級から、もう一段レベルを上げたい

買う前に知っておきたい点

内容の範囲が広いぶん、1つのテーマだけを深く掘り下げたい人には物足りない可能性があります。まず全体を読み、今の課題に合う章を繰り返し使う読み方が合います。


『テニスダブルス 神レッスン』の書誌情報を出版社公式ページで確認する

3. 立ち位置を映像で学ぶ|『DVD付き テニス・ダブルス勝つためのポジショニング』

  • 監修:高田充
  • 出版社:ナツメ社
  • 発売:2019年7月
  • 176ページ・DVD付き

ダブルスでは、ボールを打っていない時間の動きが非常に重要です。しかし本の静止画だけでは、相手の打球に合わせていつ動き、どこまで守るのかが分かりにくいことがあります。

この本は「テリトリー」という考え方を使い、サービスゲーム、リターンゲーム、ラリーでの守備範囲を図解と写真で説明しています。さらにDVDで動きを確認できるため、文章を読んでも2人の位置関係をイメージしにくい人に向いています。

向いている人

  • 前衛と後衛の守備範囲が分からない
  • パートナーとの間を抜かれやすい
  • 図と映像を見ながら覚えたい

買う前に知っておきたい点

DVDを再生できる機器が必要です。最近のパソコンにはDVDドライブがないことも多いため、購入前に再生環境を確認してください。


『DVD付き テニス・ダブルス勝つためのポジショニング』の書誌情報を出版社公式ページで確認する

4. 草トーの実戦感覚で選ぶ|『テニスダブルス 勝てるポジショニング・決まるショット』

  • 著者:橋爪宏幸
  • 出版社:Gakken
  • 発売:2019年3月
  • 144ページ・DVD付き

著者は草トーナメントで200を超えるタイトルを獲得した実戦派です。雁行陣、並行陣、サービスダッシュ、リターン時の立ち位置に加え、オーストラリアンフォーメーションやIフォーメーションまで扱っています。

特徴は、立ち位置だけで終わらず、ポーチ、スマッシュ、ハイボレー、ロブ、アングルボレーなど、その位置からポイントを取るために必要なショットまでつながっていることです。

「基本の陣形は知っているが、試合になると動けない」「スクールでは打てるのに草トーでは勝てない」という人には、実戦に落とし込みやすい内容です。

向いている人

  • 草トーナメントや市民大会に出ている
  • 雁行陣と並行陣を使い分けたい
  • ポジショニングとボレー技術を一緒に学びたい

買う前に知っておきたい点

扱う陣形が多いため、初心者がすべてを一度に試すと混乱します。まずは普段使う陣形の章から読み、1試合につき1つだけ実践するのがおすすめです。


『テニスダブルス 勝てるポジショニング・決まるショット』の書誌情報を出版社公式ページで確認する

5. 配球とペアの連携で選ぶ|『配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス』

  • 著者:橋爪宏幸
  • 出版社:Gakken
  • 発売:2016年3月
  • 176ページ・紙版は130分DVD付き

ダブルスでは、自分が決めることだけを考えると、2人の動きがバラバラになりやすくなります。大切なのは、1球目で相手を動かし、次のボールをパートナーが決められる形を作ることです。

この本は、ボールの打ち分けである「配球」と、2人の「コンビネーション」に焦点を当てています。強打や体力だけに頼らず、今ある技術で使える戦い方を学びたい人に合います。

向いている人

  • ペアでポイントを作る感覚を身につけたい
  • 中高年になっても使いやすい戦術を学びたい
  • 速い球より、コースと連携で勝ちたい

買う前に知っておきたい点

電子版にはDVD映像が付属しないと案内されています。映像も見たい場合は、紙版の商品説明とDVDの有無を確認してから購入してください。


『配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス』の書誌情報を出版社公式ページで確認する

ダブルス戦術本を選ぶ3つの基準

1. 自分の課題が「技術」か「判断」かを分ける

ボレーがネットを越えないなら、まず技術練習が必要です。一方、ボレーは打てるのに出るタイミングが分からないなら、必要なのはポジショニングや判断の本です。

この2つを混同すると、戦術本を読んでも解決しません。逆に、技術は足りているのに判断で損をしている人は、本から得られる効果が大きいです。

2. 普段使う陣形に合う本を選ぶ

雁行陣が中心なのか、並行陣へ出たいのかで、優先して読む内容は変わります。初心者なら、難しいフォーメーションを増やすより、まず雁行陣での前衛の動きと後衛の配球を整理するほうが実戦的です。

3. 読み方より「試す回数」を決める

戦術本を最後まで読んでも、試合で一度も使わなければ上達にはつながりません。

おすすめは、練習前に1項目だけ読み、次のゲームで3回試す方法です。成功したかどうかより、「どの場面なら使えたか」をペアと話すことに意味があります。

本で学んだ戦術を試合で使えるようにする方法

  1. 今の課題を1つに絞る
  2. 本から使うパターンを1つ選ぶ
  3. 練習ゲームで3回試す
  4. ペアと立ち位置と狙いを確認する
  5. できなかった原因が技術か判断かを分ける

たとえば「前衛がポーチに出られない」が課題なら、前衛だけを見るのではなく、後衛が相手にどんなリターンを打たせるかまでセットで考えます。

戦術は1人の動きではなく、次のボールを予測しやすくするための2人の約束です。

ダブルス戦術の基本的な考え方を先に整理したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

テニスのダブルス戦術|チャンピオンたちが気をつけていた5つのこと

よくある質問

初心者が最初に読むなら、どの本がいいですか?

全体像を知りたいなら『テニス ダブルス全戦略ガイド』、ペアとの配球や連携から学びたいなら『配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス』が選びやすいです。最初から複雑な陣形を全部覚える必要はありません。

古いテニス本でも役に立ちますか?

ルールや用具の変化はありますが、スペースの作り方、センターを使う意味、2人の守備範囲、相手の体勢を見る考え方は大きく変わりません。ただし「最新」と書かれた古い表現は、そのまま受け取らず、現在の自分のプレー環境に合わせて使う必要があります。

紙の本と電子書籍はどちらがおすすめですか?

コートで図を見返したいなら電子書籍、書き込みながら練習計画を作りたいなら紙が便利です。DVD付きの本は、電子版に映像が付属しない場合があるため注意してください。

まとめ|1冊選び、1つの戦術をコートで試そう

ダブルス戦術本は、たくさん集めるより、今の悩みに合う1冊を繰り返し使うほうが効果的です。

  • 総合戦術:『テニス ダブルス全戦略ガイド』
  • 新しい戦術と練習:『テニスダブルス 神レッスン』
  • 守備範囲と立ち位置:『DVD付き テニス・ダブルス勝つためのポジショニング』
  • 草トーの実戦:『テニスダブルス 勝てるポジショニング・決まるショット』
  • 配球とペア連携:『配球とコンビネーションで勝つテニスダブルス』

読んだら、次の練習で1つだけ試してください。そこで初めて、本に書かれた知識が自分たちの戦術になります。


自分たちのダブルスに当てはめたい方へ

本で一般的な戦術を学んでも、「自分たちのペアならどう考えるか」で迷うことがあります。1つの状況や判断について整理したい方は、1問セカンドオピニオンをご利用ください。

※書誌情報・内容紹介は2026年8月16日時点で各出版社の公式ページを確認しています。価格、在庫、電子版や付属DVDの提供状況は変更される場合があります。

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